Ty HassyのProgressive Innovation

人類の叡智と知の最先端を探求し続けて・・年、知ってしまうと目から鱗の新しい世界観が目の前に拓けてくるかも知れません。その秘蔵ネタをチビリチビリと小出しにして行きます。乞うご期待!

シンクロニシティって何?-①

 今年もそろそろレコード大賞の季節がやって参りました。

 レコード大賞と言えば、去年は乃木坂46のシンクロ二シティが受賞しました。

 しかし、シンクロニシティと言っても、その意味が虫の知らせみたいなもんだと了解している人も少なくは無いと思いますが、そもそもなんでそんな現象が起こるのか、それを解明した人は未だいません。

 そこで、図々しくも、それを解明出来るかも知れない仮説をここに提示ようと思い付いた次第であります。当然ながら滅茶苦茶長くなるので、何回かに分けて書きます。今回はとりあえず、さわりだけにしておきます。

 ということで、では、そもそもシンクロニシティとは一体何なのでしょうか?

 世界水泳を見に行ったら、いろいろやっていて、どの競技を見に行こうか彼女に相談したら「シンクロにして~!」と言われたので、シンクロを見に行ったという話ではありません。

 シンクロニシティとは共時性と訳されていて、時に「意味のある偶然の一致」あるいは「因果的には全然繋がりのない二つ以上の事象が意味的な繋がりをもって経験されること」とも説明されています。

 もっと分かり易く言えば、日常的に経験される「噂をすれば影」とか、バッハの事を考えていたら通り過ぎた店からバッハの音楽が聞こえて来たとか、UFOの話をしていたら空にUFOらしきものが飛んで行ったとか、まあ、とにかく皆さんの中にも、日常的に、あることを考えていたら、その考えていたことそのものが目の前に登場したとか、現れたとか、目に入ったとか、聞こえたとか、タイミングの良過ぎる、不思議な偶然の一致を経験したことのある人はいくらでもいると思います。

 シンクロニシティという現象を最初に取り上げたのは、あのかの有名なカール・グスタフユングという人で、彼はあのフロイトの弟子にして、フロイトとの決定的な世界観の違いから、最後は大喧嘩して、後にフロイトを遥かに超える壮大なる深層心理学の一大体系を作り上げた大天才であります。

 とてもとても複雑で長くて難しい話を、超簡単に端折って言ってしまうと、彼は、人間の日常的な経験においては、意識の深層部分からの投影の影響が極めて大きく、人間は、自分で意識できていない自分自身や自分の根っこの部分からの様々な思いと、一つ一つ向き合って理解して受け入れていくことで本当の自分らしさを回復できる、と考えた人です。

 分かり易い例を挙げれば、最近話題になっている東京・青山にて青少年の保護施設を建設することに対する住民反対運動です。ある記事によると、住民反対運動の主要メンバーは外から青山に引っ越してきた人が多いそうです。先祖代々その地に住んでいるような、元からの住民で反対運動に参加する人はあまりいないそうです。つまり、新しく青山に移り住んだ人たちというのは、やっと成功して(勝ち組になって)憧れの青山に住めるのに、なぜ(かつての自分が属していた)社会的に立場の弱い者(負け組)を受け入れて青山が象徴する価値を下げなければならないのか、なぜ、彼らが自分たちのような努力なしに栄光の地に住めるのか、そういうことが根っこの部分では許せないのではないのでしょうか。

 このような人は、自分が否定して認めたくない自分自身の様々な嫌な部分を、そのまま地で行っているよう人に出会うと、どうしても認めたくないし排除しようとするのです。

 まあ、そういうことで、ユング心理学とは、表向きの自分と認めたくない自分が、意識と潜在意識とに分かれてしまって、不安定で緊張状態にある分裂した自分から、本来の自分自身の姿を一つ一つ素直に認めて、その自分と和解していくことによって、全ての自分の姿を受け入れ、本来のありのままの自分を回復することによって、あらゆる否定的な妄想や衝動から解放されて、円満で充足した生をとりもどすことを目指すものです。(とはいえ、最近流行りのニューエイジ運動には、ユングの心理学を極端に捉えた思想もあるので注意が必要です。)

 何だかユング心理学の概説をしただけで随分と長くなってしまって、これから本題のシンクロニシティの話をしだすと限りなく長くなってしまうので、ひとまずここで区切って、この続きは続編をお届けすることに致します。

 

 次回は、いよいよシンクロニシティの本質について考察してみます。

 

 乞うご期待!